管理栄養士コラム
【第41栄養コラム】ジメジメの季節に〝爽やかな紫蘇(しそ)〟
2023-06-30
オススメ
「しそ」とはシソ科シソ属の植物の総称で、その中で食用とされる「赤じそ」と「青じそ」を指します。また、「しそ」と言うと葉だけでなく、実、芽、穂など様々な部位が含まれます。
スーパーなどでよく出回っているのは「大葉」と呼ばれ、食用の香味野菜として使用する場合のみの呼び名です。かつ、「大葉」は青じその葉だけを指し、実や芽などの部位は含まれません。青じそと赤じその旬では少し違いがあり、青じそは5~8月(※温室栽培で通年出荷されている)で、赤じそは6~7月で梅干しを漬け込む時期にしか出回りません。
初夏から熱い夏に旬を迎える「しそ」はこの時期におすすめの食材です!
☆栄養価☆
【β‐カロテン】しそはβ‐カロテンの含有量がトップクラスです。β‐カロテンは強力な抗酸化作用を持ち、体内に発生した活性酸素の除去を行い、癌や老化防止の効果もあります。
β‐カロテンは脂溶性の栄養なので油と一緒に摂ると吸収率が高まり、細かくすることで相乗効果が更に上がります。
【ぺリルアルデヒド】しそにはぺリルアルデヒドと呼ばれる成分が多く含まれているのが特徴で、しそ独特の香り成分です。強い防腐作用と殺菌作用という効果があり、生食の食中毒予防に効果があります。しそを細かく刻むほどにぺリルアルデヒドの効能を引き出すことが出来ますが、β‐カロテンと違って、生で食べるをおすすめします。
【ビタミンK・E】しそにはビタミンKとEが豊富に含まれています。Kは正常な止血効果を促す作用や健康な骨の形成を促し、骨粗鬆症を防ぐ効果があります。Eには抗酸化作用や末梢血管を拡張し、血行を改善し、肩こりや腰痛にも効果的あり、またホルモンバランスの崩れが原因の更年期障害の予防にも効果あります。
【カルシウム】しそには以外にもカルシウムも含まれています。骨や歯の健康な成長と維持に欠かせない栄養で子供から老年期まで一生を通して欠かせません。また神経の興奮を抑える効も有名です。
【モリブデン】しそにはミネラルの一種であるモリブデンが含まれています。モリブデンは体内で鉄の利用を促し、貧血予防に効果あります。またキサンチンオキシダーゼなどの酵素の補酵素となり、尿酸の生成を促す効果や近年では食道がんの予防効果がにも研究が進められている注目の栄養素です。
スタミナレシピ!
キチンソテー~大葉ソースかけ~
【材料】2人分
・鶏もも肉1枚 … 200g程度
・料理酒 (下処理用) … 大さじ1
・片栗粉 … 大さじ1
・オリーブオイル油 … 小さじ2
・大葉 … 10枚
・塩 … 小さじ1/2
・おろし生姜 … 小さじ1
・ぽん酢 … 大さじ1
・ごま油 … 小さじ1
【作り方】
- 鶏肉は食べやすい大きさに料理酒をかけて10分程度置く。
- 大葉は水洗いして、よく水気を切り、粗みじん切りにする。
- みじん切りの大葉と塩・おろし生姜・ポン酢・ごま油を小ボールに入れてよく混ぜる。
- 10分経った鶏肉を、キッチンペーパーでよく水気を拭き取る。
- 水気を取った鶏肉に片栗粉をまんべんなくまぶす。
- フライパンに油を敷き、中火で鶏肉を皮目から10分程度蓋をして焼く。
- 10分経ったら、鶏肉をひっくり返して更に5分程度焼く。竹串を刺して透明な肉汁が出てきたらOK。
- お皿に盛り付け、上から大葉ソースを添えて完成。
