管理栄養士コラム
【第33回】日本食代表!〝梅〟
2022-06-04
オススメ
梅は日本で古くから親しまれてきた果物で、日本食には欠かせない食品です。
生梅の季節は5月下旬~6月下旬にかけて収穫され市場に出回ります。
紀州梅の会では6月6日は「梅の日」と定められているそうです。
ただし、梅は生で食することはほとんどなく、加工した梅を食べます。
※生の梅には毒性の成分があり、多量に摂取すると人体に悪影響を及ぼす危険があるので
加工してから摂取しましょう。
熟し具合で用途が違い、梅干しは完熟した黄色味を帯びたもの、梅酒は未熟な青梅を
梅シロップも基本的には未熟の青梅を使用します。梅ジャムはどちらでもOKなど用途に
合わせ加工されています。
梅の効能
☆疲労回復効果…梅の酸味成分でもあるクエン酸・リンゴ酸・コハク酸などの有機酸が豊富に含まれています。有機酸は糖質の代謝を促し活性化させ、エネルギーを代謝を促進してくれます。エネルギー代謝がスムーズ行われることで、疲れや老廃物が溜まるのを抑え、老化防止や疲れにくい身体づくり、更には生活習慣病予防にも期待できます。
☆食欲増進…梅に含まれるクエン酸は唾液の分泌を促進して食欲を増進させる働きや胃液やその他の消化酵素の分泌を高めて消化吸収を助けてくれます。また微量に含まれてピクリン酸は腸の働きを活発にし、便通の改善にも効果的です。
☆肝機能の強化…梅にはピルビン酸という成分があり、これは肝機能の強化に有効だと言われています。二日酔い予防に梅干しを食べたり、梅酒を飲むと良いとされています。
☆血液サラサラ効果…梅は加熱するとムメフラールという成分が作られ、血流を改善し血栓予防、動脈硬化予防に効果的です。
☆カルシウムの吸収を促す…梅に含まれるクエン酸には吸収率の低いカルシウムや鉄の吸収を促し、カルシウムが骨から持ち出されるのを防ぐので、毎日食べる事でカルシウムの定着率が徐々に高まっていくことが期待されます。
☆美肌・老化防止…梅のクエン酸には新陳代謝を促し体内の老廃物の排出を促進してくれます。それによってむくみの解消や老化防止などによいとされています。また梅にはポリフェノールやビタミンEなど多く含有しており、抗酸化作用が期待できます。
☆お手軽レシピ☆
きゅうりの梅肉和え〖2人分〗
【材料】
・きゅうり … 1本
・梅干し … 南高梅(大) 1個
・昆布だし(顆粒) … 小さじ1・1/2
【作り方】
① きゅうりは良く水洗いし、長さ4cm程度の拍子木切りにする。
② 切ったら小さじ1の昆布だしをまぶして水気が出るまで置いておく。
③ 梅干しは種を出して、軽く刻んでおく。
④ きゅうりから水分が出てきたら、よく水気を絞り、ボールに入れる。
⑤ きゅうりに残りの小さじ1/2の昆布だしと刻んだ梅干しを入れ、和える。
⑥ 器に盛り付けて完成。
☆熱中症対策にピッタリの一品です☆
