管理栄養士コラム
【第26回】栄養満点!〝子持ちししゃも〟
2021-11-16
ししゃもの旬は11~12月です。北海道の太平洋沿岸に生息し、鮭と同様に秋に川を上って産卵します。この時期に漁獲されるのが「子持ちししゃも」ただし、北海道のししゃもは減少と共に高級化しており、店頭に並ぶししゃものほとんどはカナダやノルウェーから輸入された「樺太(からふと)ししゃも」別名「カペリン」という名の代用魚です。
子持ちししゃもの栄養成分
『骨まで食べられる!カルシウムで骨や歯の形成に』
ししゃもは体長15cmほどで、丸干しや干物として出回るいる場合が多く、骨が柔らかいので丸ごと食べられます。骨まで食べる事で豊富なカルシウムを摂取でき、育ち盛りの子供や骨粗鬆症の心配がある高齢者に適した食材と言えます。また、カルシウムは神経の興奮を抑える効能や細胞の機能を調整する働きもあります。
『注目の栄養EPA-効能はアレルギーの改善』
ししゃもに含まれる栄養素の中で昨今注目を集めているのがEPAを摂取することでアレルギー反応が緩和されて、花粉症やアトピーといった症状が改善されます。
『脳の栄養に!DHAで記憶力や学習効率を高める』
ししゃもを食べる事でDHAを効率的に摂取することができます。DHAは脳を構成する神経細胞の中に存在し、神経伝達を活性化する効果があり、記憶力・学習能力を高める効果があります。
『血圧を安定させるカリウムも!』
ししゃもにはミネラルの一種であるカリウムも含まれています。カリウムには血圧を安定させる作用もあり、高血圧の予防やむくみを解消する効果が期待できます。
『ビタミンB2で代謝の活性化!』
ししゃもにはビタミンB2が豊富に含まれています。ビタミンB2は水溶性のビタミンで糖質や脂質を分解して体内の代謝反応を促進する効果があります。身体を動かす人こそ必要な栄養素です。
『マグネシウム&亜鉛で身体の代謝維持!』
ししゃもにはマグネシウムや亜鉛も豊富に含まれており、マグネシウムは酵素の働きを助け、またカルシウムとともに骨を丈夫にする働きがあります。亜鉛は新陳代謝を促す作用や舌の味覚を正常に保つ働きもあります。
『コラーゲンたっぷり!子持ちししゃもで美肌効果』
お腹に詰まった卵にはコラーゲンが豊富に含まれており、細胞と細胞をつなぎ止める接着剤の役割があり、コラーゲンを摂取することできめ細かく弾力のある肌になります。
おすすめレシピ
☆子持ちししゃものアヒージョ☆
【材料】
・子持ちししゃも 10尾
・しし唐 10個程度
・オリーブオイル 大さじ3~5
・赤唐辛子 1本
・ニンニク 4片
・ハーブソルト 小さじ1
・粗挽きブラックペッパー お好みで適量
【作り方】
① ニンニクは皮を剥いて、根を切り落とす。
② しし唐は水洗いして、よく水気を取り除く。
③ 赤唐辛子汚れを取り除いておく
④ フライパンにオリーブオイル、赤唐辛子、ニンニクを入れて弱火でじっくり炒めて香りを出す。
⑤ 香りが出てきたら、しし唐、ししゃも、ハーブソルトを入れて更に炒める。
⑥ しし唐とししゃもに火が通ったら、最後に粗挽きブラックペッパーをかけて完成。
※ししゃもは形が崩れやすいのであまり触り過ぎないように注意