管理栄養士コラム
【第23回】夏の万能野菜!?“枝豆〟
2021-08-15
枝豆とは成長途中の大豆を未熟なうちに摘んだものです。日本では江戸時代には枝豆が食べられており、枝についたままのものを茹でて販売したことから「枝豆」という名前で呼ばれるようになりました。現在では品種改良が進んで、大豆と枝豆は分けて栽培され、より粒が大きく甘みが強い品種が開発されています。
【枝豆の栄養成分】
大豆の成長過程である枝豆は大豆に含まれる栄養素がたくさん詰まっています。
また、緑黄色野菜でもあることから、大豆と緑黄色野菜両方に含まれる栄養を兼ね備えた野菜と言えます。
〖鉄・銅・亜鉛・マンガン・カリウム〗
鉄分は貧血対策効果があるとして有名ですが、実は枝豆は鉄分をよく含んでいるとされているほうれん草よりも金属系の栄養素を豊富に含んでいます。
〖食物繊維〗
近年では食物繊維に血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下などの効果があることも分かっています。また、整腸作用もある食物繊維ですが、枝豆にはキャベツの2.5倍以上など、多くの葉物野菜よりも多い量です。
〖たんぱく質〗
枝豆は「畑の肉」といわれる大豆の一種であり、たんぱく質を多く含有しています。
たんぱく質は筋肉をはじめ様々な体の部位の基となる大切な栄養素ですが、大豆たんぱくは人間が生きていくうえで欠かせない「必須アミノ酸」を含有する良質なたんぱく質と言われています。
〖ビタミン類〗
枝豆に含まれるビタミン栄養素の中では体内で糖質・タンパク質の代謝に関与してエネルギーに変える手助けをしている、ビタミンB1.B2が豊富に含まれており、更に強い抗酸化作用のあるβ‐カロテンや赤血球の生産に関わる葉酸など、様々な栄養が豊富に含まれています。
*枝豆は大豆と緑黄色野菜両方の栄養素を含む健康に良い食材です。料理に使用する際は食べ合わせを意識しながら、塩茹で以外にも蒸し焼きなどの調理方法で食べるようにしましょう。
☆アレンジレシピ☆
枝豆のケークサレ
[材料]パウンド型1台分
・小麦粉 … 100g
・ベーキングパウダー … 4g
・卵 … 2個
・牛乳 … 大さじ1
・オリーブオイル … 50g
・玉ねぎ … 1/2個
・ベーコン … 3枚
・かぼちゃ … 50g
・プロセスチーズ … 50g
・枝豆(ムキ身) … 80g
・ハーブソルト … 小さじ1
[作り方]
下準備:オーブンに180℃の予熱を入れておく。
① 小麦粉とベーキングパウダーはふるっておく。プロセスチーズをさいの目に切る。
② 玉ねぎ、ベーコンは荒みじん切りにし、軽く炒める。
③ かぼちゃはさいの目にして、レンジで500W、2分程度加熱する。
④ 枝豆はレンジで500W、1分半程度加熱し、火を通しておく。
⑤ ボウルに卵を割り入れ、よく溶いておく。そこに牛乳、オリーブオイルを加え、
更によく混ぜる。
⑥ そのボールの中に玉ねぎ、ベーコン、かぼちゃ、チーズ、枝豆、ハーブソルトを入れ、軽く混ぜる。
⑦ 最後にふるっておいた、小麦粉とベーキングパウダーを入れ、粉っぽさがなくなるまで切り混ぜる。
⑧ 生地をパウンド型に入れ、表面を平らにならし、予熱したオーブンで180℃40分焼く